歯医者からの帰り道で飛んだ!
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まず、歯医者で口周りに麻酔をたくさん打たれた。
処置自体は20分ほどで終わったので、たっぷり麻酔が効いている状態のまま帰ることに。
家まで徒歩10分、昼間の繁華街をトロトロ歩いて帰る。
麻酔の効き目が凄く、顔の下半分が操縦できない。口が開けられないし、閉まらない。
くちびるを指でつついても触られた感覚がないのがおもしろくて、歩きながらつつきまくる。
そのうちだんだんと顔と空気の境目が分からなくなってきて、麻酔のせいで意識もトロリントロリン状態に。いよいよ「歩ける泥酔状態」に突入した。
意識は完全に手放しているのに頭はへんに冴えていて、目はほとんど開かないのに慣性と記憶だけで帰り道を歩けている。そういう感じになった。
しばらくオートモードで帰り道を歩く。
天気がすごく良くて、雲一つなく晴れていた。日差しが暖かくて、そよ風が吹いていて、ぬっくり涼しくて、心地よすぎてもうヤバかった。
ポッカポカ、ワロタだった。ポッカポカすぎる、このままだと気持ちよすぎて、浮いちゃう~と思った。つま先とか指先とか、体の中心から遠い部分は実際、とろけちゃってた
道の真ん中を、トンボが、地面を這うようにしてテクテク歩いていて、
トンボが歩いている~~~~~~~~~~!、飛んで移動しろよ~!wトンボwと思い、
そのうちトンボが2匹になって、2匹で地面を歩いていて。
ウヘヘw
と思いながら見ていたらその瞬間、何かが頭の中でパァン!とはじける感じがして、その鳴りがほとばしる多幸感となって脳を揺らしまくり殴りまくりで前後不覚になって何が何だか分からなくなって、次の瞬間ビリビリピカピカ恍惚の人になってしまった。
気持ち良いことが同時に起こりすぎて、です
脳内では閾値の100000000000000万倍の快楽電気ショックが走るなか口に打たれた麻酔のせいでよだれは止まらないし、その麻酔のせいで意識は朦朧としてるし、あったかくて風がポカポカ気持ちいいし、トンボが、歩いてるし、ここは天国か?????????????????????気持ち良い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!うあー!!!!!!!!!!? 浮く!!!?浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く浮く
ういっ
うっ
充足.....................
充足
気がつくと自室で海苔弁(オリジン弁当)を食べていた。
充足からの記憶がすっ飛んでいる、ただ確実に、路上で充足した。満ち、満ち足りた。
道の真ん中で雷に打たれた後、おれは何かの繭にくるまれて、自室まで運ばれてきた... そうらしいです。そう言われたとしても信じることができる。
あれ、違うな。
そのあとオリジン弁当には寄ってるはず。
繭にくるまれながらオリジン弁当に....?
充足
あの、身もだえするほどの路上での充足は本当に現実のことだったのか...?
そして俺はそんなことがあった後、オリジン弁当に寄ったのか.....?
ほんとに?
行ける?
もうわからない、麻酔の効き目も切れてしまった。
あなたは、信じますか.......................?