スーパーマリオブラザーズ ワンダーを発売直後からずっとやっていた。
なかなか歯ごたえのあるステージもあり、これは一朝一夕で終わるものではないと判断。1日1ワールドぐらいのペースでゆっくり進めていく。
”ポプリン”という名の今作におけるキノピオポジションのキャラクターがワールド中に点在しているが、自分の国がクッパに蹂躙されている渦中ということもありどいつもこいつもシュンと萎れている。頭の蕾も縮こまってしまっている。垂れ目なのも相まって平常時でも顔がどんよりとして見える。
景気が悪いが、この顔が可愛い
不思議の国のアリスのヤングオイスターズを彷彿とさせる。今にも全員だまされて、悪者に食い尽くされてしまう顔をしている。不憫な可愛さ。
こいつらもヤングオイスターズのように不憫な最期を迎えてしまうのだろうか。
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おしゃべりフラワーが「水 おいしぃ~!」と言っている。
このことから判断するに、おしゃべりフラワーは成人済みなのではないか?
いや、分からないけど、たぶんなんですけど、おれも成人を超えたあたりから明確に水がおいしくなった実感があるので、
殆どの子供がそうであるように、子供の頃はとにかく麦茶が好きで、水を飲む=麦茶を飲むことだった。水分補給はすなわち麦茶を補給するということで、水道水はおろか浄水さえ自分から飲みにいくことはなかった。限界まで喉が渇いたときに学校の水道でしゃあなし飲むくらい。そんな「限界まで喉が渇いている」という最上級の水おいしー!バフ状態でも、水道水がおいしいと感じることはなかったと思う。水はおいしくないもので、水はすべての味付き液体の下位互換だと思っていた。
おしゃべりフラワーもそうであったであろう。おしゃべりフラワーだって、おしゃべりスプラウトやおしゃべりシードの時は「麦茶おいしぃ~!」だった筈だ。忘れてしまったのか
一人暮らしを始めて起き抜けに一杯の水道水を飲むようになったが、そのあたりから明確に「水ってもしかしておいしいのかもしれない」「水っておいしいんだ」という感覚を得始めた。麦茶のような味のついた茶色い飲み物にいい加減飽きてきたという感覚と、水それ自体が持つ微弱な風味の地平を受信できる風情波アンテナアレイの成長、この2本の逆方向へと伸びる斜線がちょうど交わったのが20歳ごろだったと思う。水はずっと水のままだったのだが、こちらが水を受け入れられる準備が整ったのがそれくらい。そして同じ時期に、「冷ややっこ」や「ところてん」の意味が分かり始める。それまでは全く意味が分からなかった。「無味ショック」の到来である。無味の意味が分かり始める。
おしゃべりフラワーは無味の意味を知っている。恐らく大人だ。
というかおしゃべりフラワーって、花か。
だったら水おいしいに決まってるか
花なのか?
なんだこいつ
別に花にも見えねえよ。
ポプリンの方が花だ。ポプリンは咲ける。咲いているところを見たことがある。