2024/06/12

「ちいちゃいフォーク」がこわい

 

銀色の、ちいさいフォーク、フルーツとかをちょっとつまむときにちょこんと添えられる、小さくてちょっと太いフォーク、パスタとかをズバズバいくときにつかうような大きい(普通サイズの)フォークではなくて、あくまでちいちゃいフォーク、それが怖い。恐怖症と言ってもいい、苦手過ぎて、家からはすべて排除した。

 

むかしちいちゃいフォークでわらびもちか何かをつまんでいたとき、その小ささゆえにフォークがガチッと、広い面が犬歯と犬歯の間に挟まってしまったことがある。別に痛いわけでもなくすぐに取れたのだが、いちど挟まるとお互いがそのフィット感を胎の底で理解し合うのか、ちいちゃいフォークを使うたびに何度も何度も何度も歯と歯の間にシンデレラフィットするようになってしまった。その挟まったときの感覚が、歯のエナメル質に金属質なものがギチギチに擦れる感覚があまりに生理的に苦手すぎて、完全に無理になった。おれの犬歯と犬歯の間はちょうど、ちいちゃいフォークの広い面の長さのJIS規格と一致している。人間の口の大きさなんてそんなに違わないはずなので、同じような経験をした人も多いのではないかと思う。

 

ちいちゃいフォークの脅威はどこにでも潜んでいるように見えて、避けようと思えばかなりしっかりと避けられる、銀色のちいちゃいフォークって、家でしか出てこないから。外で不可抗力的に提供されるフォークは大きいか、使い捨て式のプラのちゃちいものだ。普段はこの恐怖症と向き合うことはない、ただ、昨日ラジオを聴いていたらふいに「ちいちゃいフォーク」の話が予想外の角度から飛び出し、ヒイと戦慄してしまった。交通事故にご用心...

 

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冷やし中華が食べたいなあ