2024/04/23 臼歯を大切に

ずいぶん前から歯ブラシの毛先が読み潰した文庫本のようにパカッと開いていて、それが毒の沼地の如くおれの心をじわじわと削っている。いい加減に新しいのを買いに外に出たいが連日雨続きで外出する気が起きない。似たような話が九井涼子先生の短編集にあった気がする、ただおれはあんなに、多方面からのっぴきならない負荷を受けているわけではない、目下の問題は歯ブラシだけだ、ただそれだけの対処ができない...

 

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リュージキン(変換がもういい加減めんどくさくなった)の「円」をやっと読了したので、その勢いで同じ短編集「流浪地球」と「老神介護」も一気読みした。面白すぎる。

実はやっとネトフリ版の三体を見始めたのだが、なんか....ちょっと、イメージと違った。普通映像化されると話の流れや登場人物同士の関係がより分かりやすくなるものだが、これに関しては逆で....、余計にこんがらがってしまった。誰が、小説における登場人物とそれぞれ対応しているのかわからない。小説版の方が分かりやすいぞ、こりは...。

 

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羽二重餅を貰った。駄菓子のような見た目のかなりシンプルな味の銘菓だった。調べて見たらそれもそのはずで、水あめと砂糖と餅粉のみを利用した限界まで材料を絞ったお菓子だそうだ。これこそ渇望した「何も余計なものが入っていないガム」足り得るか!?と思ったが、口に放り込んだ瞬間怒涛の勢いで溶けてしまった。全くガムではない、ソフトキャンディですらない、綿あめと同じレベルだ。荷が重すぎた。

本来具が(あんこなど)入っているであろうところが空洞になっていて、その空洞の存在が面白い。無が有ることによってそれがアクセントになっている。空洞を舌でねぶってしまう。というかこの写真、かなり歯みたいできもちがわるいな。臼歯だ。臼歯のようなくぼみがある。歯にゆかりがある造形をしている。お前なら最高のガムになり得たかもしれないのに。